リハビリテーション分野では様々な機器を使用し臨床を行っていきます。その中で先日二つの機器を新たに購入したので紹介します。一つ目はトランクソリューションです。これは体幹機能が弱い方に対して体幹を垂直位に保つ機器となります。特に脳卒中疾患の方は体幹機能が弱くなる事が多い為、この機器を使用し、さらに膝や足首を固定する長下肢装具と併用して歩行練習を行う事で効果的と言われています。
二つ目はロッキングボードです。これは主に座ってバランスを保つなど体幹機能を向上させる機器となっております。体幹は身体の土台の様なものであり、いくら足や腕が強くても土台である体幹がグラグラであると足や腕の筋肉を適切に発揮する事が出来なくなりバランスが崩れてしまうため、体幹機能を向上させる事が重要と言われています。
昨年11月に開催された第74回道南医学会大会で当院のリハビリスタッフが「回復期リハビリテーション病棟に入棟した脳卒中患者の運動機能が日常生活自立度に及ぼす影響~入院時における運動FIMと身体機能評価の関連性~」という演題で発表をしましたが、脳卒中患者様において日常生活を自立する為には入院時の体幹機能が重要という結果となり、より安全な歩行や生活を送る上では体幹機能が必要不可欠となります。よって今回購入した機器は体幹に着目した物ですが、この機器を使用し、今後も安全な歩行、安全な生活を提供できるように臨床を行っていきたいと思います。
院内リハビリテーション課 主任 小笠原(理学療法士)